ないなないな

何事もやり過ぎはよくない。

ゲームのしすぎ。

勉強のしすぎ。

時間を浪費し、目を悪くする。

目だけではない。

俺は中学時代、当時のネットゲームのリネージュというゲームをずっと硬い椅子に座ってやっていた。

座布を引いてなかったし、ずっとその硬いい椅子に座り、ゲームをしまくっていた。

そしてやり過ぎていると。

俺は肛門を痛めた。

イボ痔となり、脱肛した。

長時間ゲームをやったことを引き換えに。

イボ痔は一生治らないだろう。

今でもイボ痔である

そんなこんなで、イボ痔を抱えたまま26歳になった。

その日も妄想で頭をおかしくした俺は、パチ屋の開店時間前に、ウンコを我慢していた。

パチ屋が開店時間を迎え、俺はウンコを我慢したまま、パチンコ台の牙狼の前まで、行き貸玉を押し、125玉をかりてだしておく。

でも、便意があって漏れそうだ。

このままでは糞が漏れる。

俺は、パチンコ台を打たないで、そのままにし、トイレへと向かった。

トイレの便器に座り、用をたした。

ウンコをしようと力んだ、その時だった。

肛門に激痛がはしった。

「いってぇ!」

どうやら、肛門が悪化して、イボ痔が飛び出し脱肛していた。

めちゃくちゃ痛い。

どうしよう。

血もでていた。

これは、もう薬を塗らないと、痛くてとてもじゃないけど動けない。

そうだ。

ボラギノールを買ってこよう。

いったん打とうとしていたパチンコ台は捨てて、カードに125玉をいれようと考えた。

そう判断し、マルハンの店内のトイレから、マルハンへ電話番号を調べ、電話をかけた。

携帯がなる音。

繋がった。

「もしもし、今牙狼の魔界の花の◯◯◯番台を打ってたものです。回転数は、まだ0ですが、カードに貯玉するんで流して置いてくれませんか?

と聞くと、

「了解しました。ところで今どちらでなにをしていますか?」

俺はついつい素直に答えてしまった。

「今、店内の男子トイレでウンコしています。ちょっと肛門のイボ痔が脱肛しちゃって。これからちょっと薬買いにいこうと思います」

俺がそういうと、

ここから、俺の妄想が突然頭をよぎった。

俺は、もうとてもじゃないけど痔が痛くてまともに動けなかったし、冷静な判断ができなかった。

お尻を拭いて、自分でトイレットペーパーを使いながら、イボ痔を戻そうとするがなかなか戻らない。

正直じかに指で薬をつけながら押しながらゆっくり戻してあげないと、なかなか上手には戻らないだろう。

そうこう考えていると、これも妄想だが、男子トイレの中に、店長とバツイチの女性店員さんが入ってきた。

便器に座る俺に声をかける。

開けてください。肛門を見せてください。

店長が言う。

お願いします。患部を見せてください。

女性店員が言う。

当時俺は女の子は危険だと思い、避けていた。

ましてや俺の肛門を、女性に見せるわけにはいかない。

みせて何かされてあとで何を言われるかわからない。

俺の妄想の中で、当時、男のそういう汚い箇所をちゃんと嫌がることなく丁寧にケアしてくれる女性は、いい女であり、ケアされた以上結婚しないといけないと思っていた。

俺は、今はちょっと開けられません。

と答えたが、無理やり、鍵を開けられ、中に入ってきてしまう。

店長が言う。

さぁお尻を見せてください。

女性店員が言う。

お願いします患部を見せてください。

その女性は全く嫌がることなく笑顔だった。きっと俺と結婚したくて、自分の指で薬つけて肛門を戻し、婚約者になるつもりだろう。
バツイチの女性であるから、きっと前の旦那さんに苦労し、シングルマザーとしてすごく苦労しているのだろう。
男の肛門なんて造作もなく触れるのだろう。

もう本当に触りたそうな笑顔で。

俺にお尻を見せてと懇願する。

俺は、もう痛みは限界だった。

ゆっくりと薬をつけて戻してくれるのならという約束のもと、便器から腰を上げ、その女性店員にケツを向けた。

その女性店員は、笑顔で全く躊躇うことなく、

アムロ行きまーす、みたいなノリで、

自分の名前を叫びながら、さやか行きまーす!

と宣言しながら、ボラギノールをつけて俺の肛門の脱肛を指で押し込もうとした。

そこで店長が、パチンコの押しボタンの演出のように、

押せ!

といい、

女性店員は俺の肛門の脱肛をゆっくり押し込んだ。

その瞬間の女性店員の笑顔。

この人と私結婚します。といったような笑顔で。

その瞬間に店長も、

午前◯時◯◯分◯◯秒婚約決定

まるで、何時何分ご臨終ですというような感じでgショックのデジタル時計を見つめながら言った。

ああ、俺この人と結婚しないといけないのか。

キッカケはなんともボラギノールでケツを治してくれたからという理由。

俺はその後の結婚生活を想像した。

最初はうまくいってる様子が想像できたが。

結局なんか価値観とかが合わなくて、うまくいかなくて離婚。

いかんいかん。

トイレで妄想が先行し、大事なことを忘れていた。

今直面しているこの問題。

肛門が脱肛し、血まみれで、激痛状態。

早急に肛門を対処する必要がある。

俺は、肛門の脱肛を戻せず、そのまま、パンツを履き、トイレから出て、外の車へと向かった。

車に乗り込み、肛門に痛みを抱えたまま、車を走らせた。

ボラギノールを買うために。

俺は、パチ屋の近くの、フレスポという、5つの店舗が並ぶ場所にきた。

5つの店舗は、ホームセンター、ユニクロ、ビックハウス、ダイソー、ツルハドラックがあった。

俺は、その時、肛門が痛すぎて、妄想状態もあり、正しい判断がくだせなかった。

まず。

俺はホームセンターに向かった。

ホームセンターで、ボラギノールを探す。

だが、くまなく探すがみつからない。

ないなないな、と一生懸命探す。

しかし、みつからない。

勿論そうだろう。

ここはホームセンター。

そういうものが置いてる場所ではない。

はじめから、ツルハドラッグへ行けばいいのだが。

冷静な判断が出来ない俺は、全くそれに気付かない。

そもそもちゃんとボラギノールを探しているのだろうか?

なぜか、ペットコーナーの餌の近くを歩いていた。

とそこで。

いつもの顔見しりのマルハンのお客さんがいた。

お客のおばさんである。

おばさんが話かけてくる。

『あれ、今日は、パチンコしてないの?』

俺は、答える。

『いや、あの、うんこしたら、肛門が出ちゃって、ちょっと痛くて』

痛いからボラギノールを探していると言えば、きっと、ツルハに売ってるよと教えてくれるはずなのだが、

俺は、痛いことだけを言って、わけわからない会話をしその場をあとにする。

次に向かった場所。

それはユニクロ。

ユニクロの店内もくまなく探した。

ないなないな。

やはり、ボラギノールはない。

今となれば、こんなところにボラギノールが有るわけがないのだが。

ボラギノールを探して、ユニクロに来るくらい俺は、末期であった。

そして、また外へ出て、考えた。

ちゃんと考えよう。

思考をめぐらす。

ボラギノールがちゃんとある場所。

考えるまでもなく、ツルハが正解なのだが。

それに即答できない。

ビックハウスはどうだと考える。

しかし、あそこはスーパーだ。

食糧品を売ってる場所だ。

ここは、おそらく違うだろう。

となると、ダイソーか、ツルハか。

二択のどちらか。

肛門が痛かった。

この二択を間違える訳にはいかなかった。

正直今となれば、二択で迷う意味がわからないが。

痛みで一刻も争う事態だった。

おれは、もし、ダイソーに売っていれば、安く買えるじゃんと思い、ダイソーへと向かった。

ダイソーの中も店内をくまなく探した。

ないなないな。

やはり、みつからない。

だめだ。

ケツが痛い。

パンツは血まみれだ。

こうしちゃいられない。

最後の店。

ツルハへ行こう。

今となれば、最初から行けよと思うところなのだが。

なぜそれに気付かなかったのだろう。

俺は、ツルハの中へ入った。

ここに確実にあるはず。

ようやく、ボラギノールが手に入る。

店内のボラギノールを自力で探そうと思ったが、もう、時間がなかった。

痛みの我慢のタイムリミットが。

もうボラギノールが見つかったら、購入する前に、その場でケツを出して、指で塗って脱肛を戻そうかと。

そこまで考えていた。

俺は、すぐさま近くにいた、女性定員に話しかけた。

その女性店員は小柄で眼鏡の可愛らしい女の子。

俺はすぐさま、ボラギノールがどこか。

尋ねようと思った。

しかし。

ここまで、時間をかけ、遠回りをし、努力を重ね、探したボラギノール。

最後はそう簡単に人に答えを聞いて、そこに辿りつくわけにはいかない。

でも、もうケツがいたい。

聞くことには、聞こう。

でも。

そこで、俺の妄想でやくみつるが語りかけてくる。

『ボラギノールという言葉を使わずに、店員にボラギノールのありかを聞きだしてみろよ』

そうだ。

そういう制約をつければ。

この遠回りの努力は報われるはず。

最後の最後まで、俺は、戦い続けることが出来る。

この肛門の痛みに納得いく形でピリオドが打てる。

俺は、その店員にボラギノールという言葉を使わずに、話しかけた。

『あの、元日本ハムファイターズで、両打ちの外国人で、本塁打王とった人知ってますか?』

全く意味もわからない質問。

店員は困惑する。

『ちょっと、わかりません』

『えっと、セギノールっていう外国人なんですが、その、セギノールって感じに似た名前のお尻の穴に塗る薬ありますか? 薬の名前が出てこなくて……』

セギノールをわかってて、ボラギノールがでてこない訳がない。

店員は返す。

『セギノール? セギノール……お尻の薬……あ、ボラギノールですか?』

俺は、きたとばかりに、右左でバットを打つジェスチャーをして、

『そうです!』

と答えた。

そして、店員に促されて、ボラギノールの前へきた。

ボラギノールとの感動の再会。

ようやく手に入れたボラギノール。

その場で使いたい気持ちを抑え。

購入をすまし。

俺は、そのあとボラギノールを使い脱肛を戻し直した。

最後に俺が言いたいことは。

女性に肛門を治してもらうときは、その子と結婚するくらいの覚悟を持てよ!

ということだ。

おしまい

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