【ラノベ感想】伝説の勇者の伝説1巻~11巻 感想(※ネタバレ解説)
※ネタバレがあります。 そして、あくまで、個人的な評価と感想です。
感想
まずは、この本との出会いから語らせていただきます。
たまたま購入した、月刊誌『ドラゴンマガジン』に短編で、伝勇伝の1話の読み切りの話(脱力のヒロイックサーガ)が掲載されており、フェリスとライナの掛け合いが、『なんか面白いギャグとノリだな』と思い、この作品に興味を持ったのが出会いでした。
完全に相棒に尻にひかれるライナの姿が、なんとも楽しくちょうど、2010年の夏頃にアニメ化を果たす予定だったようで、これを気に原作を読んでみようと考えたのが始まりでした。
そして、1巻を古本屋で購入して。
実は、それまで私は、ライトノベルをまともに読んだことがありませんでした。
この本を買う前に、フルメタルパニックのΣの続きが気になって、続きである、フルメタの原作のせまるニックオブタイム後半を読んだだけで、それ以降も、これまでも、ほとんど活字に触れることはなかったです。
活字を毛嫌いし、活字離れしている、20歳の当時学生でしたが(高専5年生)この伝説の勇者の伝説1巻は、なんのストレスも負担もなく、一気に数時間かけて読み切りました。
率直に感想を述べると……
すげぇ……おもしれぇ……
ってなりました。
なにより、読んだ感が凄かったです。
余韻が物凄く残って、伝勇伝の1巻は、この物語のテーマとなる部分や、世界観が大きく見えました。
とくにライナレポートがその象徴であり、このやる気のない主人公ライナが、読者を飽きさせず、いやな気持にさせないように、うまい事他者からの外圧を加え、ライナの物語がいやいや動いていくというのは、見てるサイドとしては、いやいや見る感じにならなかったのが不思議です。
ライナというキャラクターは本当にやる気がない。
その中で、彼の垣間見える優しさや愛情、人に愛される人間性。それでも、彼は人生に絶望することがあり、多くの周囲に忌み嫌われながらも、それでも、なお、彼を本当に愛してくれる仲間がいる。
大切に思ってくれる人がいる。
その上質なカタルシスこそ、この作品の最大の魅力だと私は思いました。
アルファスティグマという瞳に、人間として最悪をもたらす烙印があろうとも、自分の人生の絶望に押しつぶされそうになっても、大切な人のために、頑張って少しやる気を出してみようという姿は、見ていて、共感でき、応援したい気持ちになります。
とくにその象徴だったシーンは伝勇伝8巻の、フェリスの
『お前が死んだら……寂しいだろうが……』
です。
実際セリフに起こしても、大した難しい事は言ってないんです。
と言うより、この原作者の鏡先生じたいが、本当に読みやすい文章や、セリフでそこまで、難しいことは書いてないんです。
でも、胸にとても真っすぐ刺さる。
素直に、心を情熱的に揺さぶってくれる。
ときには、癒してくれる。
それが、この作品
『伝説の勇者の伝説』
だと思います。
現在は、大伝説の勇者の伝説17巻まで、刊行されていますが、次の大伝説の勇者の伝説18巻が完結の最後待つという状況で、既に5年近くが立っております。
私の20代前半を彩った青春のライトノベルだけに、30代になった私は、いまもなお、この作品の最後をしっかりと見届けたいと思っています。
どうか、鏡先生。
終わりのセラフが大人気でご多忙かと思いますが。
是非とも、大伝説の勇者の伝説18巻。
楽しみに待っています!
10年かかってもファンは、待っていますから!
感想というより、抽象的な作品紹介、メッセージになってしまいましたねw
読んでくれた皆様、ありがとうございます。